占いのはじまりは?
マナの観念は太平洋諸島以外の地の原住民のあいだにも通有のもので、ただその呼称は民族によってちがっています。
たとえば北米アルゴンキン族は塾嵩bか、イロコァ人はオレンダ、スウ族はワカン(一にワコンダ)、トリンジット人はイーク、アフリカのバンツー族の一部族パヴォリ人のンザンビ(古称はブ・ンシ)・・・
そして、中国の神、安南のティン、アイヌのカムイ、と、こう書いてくると、どうやら日本の神もその同類といわなければなるまい。
マナは、いわば個人的な磁力のようなものです。
未開.未熟な原住民たちの鋭い思考力からすれば、それは自分自身のつよい意志の力から発しているとかんがえるよりも、自分が身につけている何かの呪符(護符、おまもり)から発する力であるとかんがえる方が、ずーっと理解し易かったのです。
このマナは、暗黒とか、寒さとか、暑さとかのように必ずしも特定の事物に附着していないで、漠然とした状態で存在するものであって、なにか不吉な出来事がおこると、それを前兆として、もういちど何かべつな災難が生ずるという誤った連想による迷信は、すなわちこのマナが存在しているからなのです。